チネローテル 映画感想ブログ

映画館で観た映画の感想を書くブログ

【映画感想】映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城(ネタバレ有)_さすがに駆け足過ぎる冒険譚

皆さんは、ドラえもんはお好きですか?

私は……好きではあったのですが、いわゆる本家を目にするようになったのは最近でして、幼少期はドラえもんの学習まんがを読んで育った記憶がございます。私にとっての小学生時代のバイブル漫画は『ブラック・ジャック』や『サイボーグ009』でございましたので。成人を超えてから触れる機会が増えたように思います。もちろん概念は知っておりましたし、ロボットに憧れはございましたが。

そんな私ですが、映画館でのドラえもん映画を鑑賞したのは昨年の『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』が初めてで、こちらがもう大傑作で心にぐさぐさ刺さりました。毎年こんなクオリティの作品を作り上げているのか! と驚愕と畏怖の念を覚えたのは記憶に新しいです。

そういうわけで今年の映画も心から楽しみにしておりましたが……。大変残念なことに、本年の映画は私にとっては全く心に響かなかったのでした……。

 

映画『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』の感想です。

簡単あらすじ

ある夏休みの日。のび太たちはキャンプの行き先を海にするか山にするかで揉めていた。そこでドラえもんに意見を尋ねるのだが、猛暑によりイライラしていたドラえもんの怒りが爆発。仲間たちは微妙な雰囲気で別れる。落ち込むのび太に、ドラえもんは海と山両方を味わえる海中キャンプを提案する。二人はAIが搭載されたちょっぴり生意気な海中バギーと共に海底の下見へ出かけることに……

※上記は、筆者チネローテル大家によるオリジナルのあらすじです※

Filmarks短評

評価:★★★(星3)
※過去作の『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』は未鑑賞です

 

ネタバレなし感想

■作画は安定している

ここはさすがのドラえもんでございますね。最近のしずかさんは随分とまた可愛らしくなってしまって……。

ただ厳し目のことを申しますと、安定している、というだけで、前作の『絵世界物語』のような度肝を抜かれる絵はございませんでした。海や深海をテーマにしているのであればいくらでも美しく演出することはできたかと思うのですが、あまりその部分は印象に残ってはおりません。

海の中よりはむしろ物語後半に出てくるロケーションの方がきれいでしたね。

 

■キャラの行動と台詞回しが気になる

これは、私がドラえもんに求め過ぎなのかもしれないのですが、ドラえもんにはのび太くんたちの心の優しさを育てる保護者になってほしいと思っておりましてですね。

具体的に申しますと、今作ではのび太たちが誰かに助けられた時、助けてくれた相手にお礼を言っていないことが多いように見受けられたのですよね(どうして助けてくれたの? とか、助けてくれた人だ! みたいなことは言っていますが)。そこはお礼を言わなきゃって先導してほしいというか……。

あとは序盤、海の中でゴミを見つけた時に拾って帰ろうって言ってほしいとかそういう……細かな……子供向けであるが故のそういう部分を映画本編内で補足してくれたら嬉しいなとどうしても思ってしまうわけです。面倒な大人でございますね。

本作のキャラは全体的に情緒が不安定というか見ていて気になる行動を取っていることが多い印象でした。ドラえもんは急に癇癪を起こしてましたし、バギーは妙に台詞回しが怖いですし、お母様のムーブもちょっと怖いですし、のび太や仲間たちのやり取りもテンプレっぽいというか……説明的過ぎる感じが引っかかってしまいました。

どうしても私にとっての比較対象は『絵世界物語』になってしまうのですが、そちらの作品ではそのような印象を抱くことが全く無かったので非常に違和感がございましたね。

 

ネタバレあり感想

注意
ここから先は、映画『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』のネタバレが含まれます。
ご覧になる際はご注意ください。

 

 

 

後半だけでよくない?

海底鬼岩城に行くまで長くないか?

後半の急な海底都市の話がだいぶ駆け足な印象で、非常に勿体ないと感じました。前半の……図鑑NEO……みたいな、妙に小難しい部分はノルマとして入れる必要があるのはなんとなくわかるのですが(謎の船の話とかも妙に難しくないか? となってしまった)、ワクワクの気持ちが出てこずだいぶ退屈でございました。絵としても地味ですしね。

なんというか、冒険のロマンが足りないな~という印象が強い。話に入り込めないまま海底都市の流れになってしまったので、感情が本当に動かず……。

 

謎の、ルートが決まった感じの展開

ひみつ道具って使用回数が決まっているのでしたっけ? あるいはクールタイムがあるとかでしょうか?

ドラえもんは今作で収監というか捕まる場面が何度かありますが、ひみつ道具を使わずにじっと待つ場面があって「なぜ…」となってしまいました。明らかに状況を打破できるひみつ道具を先程まで所持していたことがわかっているのに!? 

全体的にひみつ道具を出し惜しみしている? あるいは制限をかけられている? 感じがあって、ひみつ道具やキャラの特性を全然活かせてなかったように思いました。
またバギーとの関係性も、掘り下げシーンがそこまでなかったので(出てきた時点でこの子が犠牲になるんだろうなぁとは思ったのですが、言動があまりにひねくれ過ぎていてそこまで好きになれず)あんまり愛着もわかないまま爆発してしまったので……悪いAIポセイドンといいAIバギーみたいな対比があったような気もするのですが、別にポセイドンはそういうふうにプログラムされただけだしなあ……。
バギーのキャラもうちょっとなんとかならなかったか? 幾ら何でも生意気が過ぎないか? あるいはもっとはっきり過去に扱いが悪かったことを言うとか、いくらでも表現のしようはあった気がするのですが。最初は全然喋らないけど、皆が関わるうえで仲良くなって、最後は皆のために犠牲を払うみたいな丁寧なプロセスがあれば心に来るものがあった気もするのですが、私はそこまで感じ取れませんでした。無念。

もしかしてこれ、過去作の忠実なリメイクだったりするのでしょうか? そうであれば少し納得がいくところがあって。ドラえもんが保護者というよりは子供っぽい立ち位置の頃もあった気がするので、そういう性格なら急に癇癪を起こすのもわかるし、ひみつ道具に使用制限があるのも昔なら仕方ないか~となりますし。いうなれば今風っぽくないんですよね……。ちょっと古い感じがする、というか……。いや、過去作は鑑賞していないのでわからないのですが。あくまで予測です。

 

あと謎のピカピカ船意味ありましたっけ? あれ何か回収されてました? 出てきて、沈んでて、追われて……バミューダトライアングルで消えてたみたいな話は別ですよね? あとのび太を肩ポンした謎のドデカ・イカとか……あれ……何……? 意味はないけどその場のノリで存在している謎の演出が多い気がする。そういうものなのか? そういうものなのですか!? 難しいよお!!

 

 

映画『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』の感想でした。

文字通りの意味として、子供向けにしては難しすぎるような気がしました。もっとこう、シンプルにすごーい! たのしー! みたいなワクワク心を引き出すような何かがほしかったきがします。それとも、こういうものなのでございますかね。私の心の子供がワクつかなかっただけなら、それはそれで良いのですが……。

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