チネローテル 映画感想ブログ

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【映画感想】傘少女(ネタバレ有)_傑作には並ばないが意義と意欲を感じる一作

こんにちは! チネローテル大家です。

皆さん、海外劇場アニメ、ご覧になられていますか!?

最近凄いですよね。ディズニーやイルミネーションの有名どころ以外の作品も結構見かけます。近頃ですとフランス制作の少年少女ジュブナイルの『ARCO/アルコ』は良かったですし、話題作で言えば中国アニメーションの底力を見せつけるような出来だった『ロシャオヘイセンキ』シリーズは世界観やキャラデザ、アニメーション技術も相まって本当に素晴らしい。3Dアニメであれば同じく中国制作の『ナタ 魔童の大暴れ』も凄まじいパワーのある一本でございました。

そんな中で今作も中国制作の劇場アニメ作品でございますが……正直今まで上げた作品にはとても並び立てない、拙さの目立つ出来でございました。ですが、私は結構好きですよ、この作品。

 

映画『傘少女』の感想です。

簡単あらすじ

「秘宝閣」は工芸品の保存・修復を行う場所であり、工芸品に宿った精霊たちが暮らす場所でもあった。ある日、平和の象徴と呼ばれる傘・青唐傘と、争いを呼ぶとされる不吉な刀・黒玉剣が秘宝閣に収められる。青唐傘に宿っていた精霊チンダイは、黒玉剣に宿っていた精霊ワングイを守ることを主から使命とされていたものの、ワングイは剣とともに姿を消してしまう。ワングイを探すため、チンダイは「秘宝閣」の若手修復師・モーヤンとともに旅に出る。

※上記は、筆者チネローテル大家によるオリジナルのあらすじです※

Filmarks短評

評価:★★★★(星4)

 

ネタバレなし感想

■アニメーションの質が微妙

これは実際に見ていただいたほうが早いかと思います。

www.youtube.com

いかがでしょう。
明らかに、「不要な部分までぬるりと動いている」印象がございませんか?

一見、それこそ止め絵などでしたらそこそこ綺麗に見えるのですが、アニメーションとしては注視すべき箇所が分かりづらく目が滑ってしまうのですよね。致命的な作画崩れがあるわけではないのですが、アニメーションとして見ていて惹き込まれる部分が少ない。なんというか動きのない場面までLive2Dぽく無駄に動いていて落ち着かない。

キャラデザは……まあその、若干既視感はありますが、決して悪くはないのでちょっとアニメ側で損してるなあと思いました。これは普段から日本や他国がもっと良質なアニメーション作品をたくさん制作・上映してくれているからこそより感じてしまう部分ですね。レッドオーシャンだ。

その一方で背景美術はかなりしっかり作り込まれていて見応えがありました。工芸品が登場するのですがそれらも元になっているモノがモノだからか丁寧に描かれており、こういう部分はかなり好きでしたね~。

 

■世界観は面白いが、キャラは薄め

精霊を題材にするのは中国あるあるなんですかね……?

『ロシャオヘイセンキ』シリーズがそれこそ精霊モノのトップ作品なので、少し似たような題材を扱うのは割と挑戦的だなあと感じました。ただ『ロシャオヘイセンキ』にはとても及んでいない。あれは、特に1に関してはちょっとしたキャラクターもしっかり内面作り込んでいる感じがして見応えありましたからね。

でもね……本作ちょっとキャラが薄味なんですよね……『ナタ 魔童の大暴れ』みたいに実は1があった! みたいな話ではないですよね?(それでもナタはキャラが強烈だったので全く問題なく楽しめてしまいましたが) 
このキャラは何を考えていて、どんな性格で、どんな目的をもって生きているのかが若干フワついているというか。もちろんそれを探す話でもあったのですが、それにしても弱いな~という印象。そもそものキャラも別に強烈な感じではないですしね。
『ナタ 魔童の大暴れ』はキャラの言動で、『ロシャオヘイセンキ』シリーズはキャラの行動でそのあたりを描くのが上手かった。そこは本作、弱い! 惜しい。

 

本作の世界観はかなり好きです。人の作り上げたものに精霊が宿るという設定自体は割とあると思います。ただ、ここのよくあるは決してネガティブな意味ではなく割と受け入れやすくてよかったという意味(他の設定がちょっと入り組んでいるので)です。突然ですが、ゲーム『刀剣乱舞ONLINE』において育成キャラである刀剣男士は刀の付喪神です。多分審神者(刀剣乱舞プレイヤーの総称)の人なら本作結構受け入れやすいんじゃないかな……。
そして中国に伝わる工芸品を題材にしているのがかなり好きでした。私は文化的価値のあるものを後世に伝えるべく作られるアニメ作品というのに弱い。

あくまで持論ですが、ちょっととっつきづらい物をとっつきやすくすることこそ、エンタメの使命のひとつなんじゃあないかと、考えております

もちろんそんなン知るか好き勝手やんだよ! という作品も大好きですが!

 

ネタバレあり感想

注意
ここから先は、映画『傘少女』のネタバレが含まれます。
ご覧になる際はご注意ください。

 

 

 

多分劇場アニメ向きじゃない

本作これに尽きます。

そこまでのキャラの掘り下げもないまま、ワングイとチンダイ、チンダイとモーヤンが離別してしまうので。そもそもチンダイはどうしてそこまでワングイのことを気にしていたのかもちょっとよく分かりませんし……。

同じ宝玉がはめられているから姉妹みたいなものだったのかもしれませんが、ワングイは別にそんなつもりもなかったようなので、そこはもっとガッツリ関わらせればよかったんじゃないかなあとか色々思うことがありました。

そしてチンダイとモーヤンについても、なんか……。関係性が明確に構築されないまま、モーヤンが自分を犠牲にして終了してしまったので、だいぶ展開の早さを感じましたね。もっとお互いがさあ お互いをさあ 想うようなさあ 場面をたくさん盛り込んでさあ(ボーイ・ミーツ・ガール大好き面倒ファン)

TVシリーズでやんなよ!

割と話の運び方がオムニバスっぽかったので、それも余計に劇場アニメでやる前にTVシリーズやっとけって感が凄かったです。題材は悪くないですし、個人的にもTVシリーズがあるなら見たい。漫画原作があるっぽかったので、そっちを読んだ人向けのアニメだったのだろうか。

 

急にソシャゲになるな

笛の話で急にスチルが大量発生し、エモより先に爆笑が来てしまいました。

『傘少女』公式サイトより

サブキャラに個別スチル!? どうして!?

本当に意味がわからなくて笑いました。耽美ゲーみたいだぜ……! なんか話もブロマンスめいていたし……! 主人公たちを差し置いて謎・ハイクオリティ・スチルで笑うなというほうが厳しくないか? いや回想だからってことなのかもですけど。でも回想は別に通常作画+セピアとかの画面エフェクトでいいだろ。

作画が力尽きたと言うより意図的にやっていたっぽいのでより笑いが出てしまった。本作、この演出いるんか……? みたいなのがちょこちょこある。ただその一方で中国作品にちょこちょこある「品のないコメディ描写」はなかったですね。そこは個人的にイイ点。

 

 

映画『傘少女』の感想でした。

原作、人気漫画みたいですね。気になるけど翻訳されていないっぽいので残念。私は海外の漫画には疎いですが色々読むと面白いのだろうなあ。洋画みたいに、漫画もアメコミ以外のものを輸入翻訳してほしいなあ。

いや、割と最近やっている気もする……韓国の漫画とか流行っていた気もします……これは……私が流行に疎いだけだ!

『タンタンの冒険』、大好き!

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 kasashojo.com