こんばんは! チネローテル大家です。
皆さん、洋画の原題って意識されたことございますか? 作品にもよりますが、日本公開の際はタイトルが変わっている洋画も少なくはありません。分かりやすくなっている例もあれば、それはいくらなんでも違うんじゃありませんの? と言いたくなるような例もございます。
まず良例ですと、様々ありますが『悪魔のいけにえ』は有名ですよね。こちら原題は『The Texas Chain Saw Massacre』。テキサス・チェーンソーの虐殺、というタイトルはキャッチーではあるかもしれませんが、ちょっと長い。それに不思議と『悪魔のいけにえ』の方が印象に残りませんか? あ、『死霊のはらわた』とゴッチャになるという話はさておき……。
あと個人的には名作ダークコメディ映画の『永遠に美しく…』も好きなタイトルです。こちら原題は『Death Becomes Her』。死は彼女に似合う、的な意味かと思いますが、日本語タイトルはステキ意訳だと思います!
逆に悪い例だと……おそらく数え切れないほどありますが、近年ですと『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』は本当にどうかと思っていますよ。タイトルロゴのひどさも含めて……。
さらに、店舗別特典も決定!
— 『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』絶賛公開中 (@totwjp) 2025年5月23日
※内容は後日解禁いたします pic.twitter.com/himWYwy3s7
なんなんだこのロゴ。もう一周回って愛しいですけど。『トワウォ』は本当に何にも知らずに、時間が空いたからという理由とポスターの九龍の文字に惹かれたというだけで観た作品ですからね。まあ、ロゴもダサいしB級映画なんだろうなあ……と蓋を開けたらびっくり仰天の大名作で。あのロゴから出されていい作品ではないのでございますよな。
🔥 本日発売!!!! 🔥
— 『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』絶賛公開中 (@totwjp) 2025年10月3日
『#トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』
UHD・Blu-ray・DVD
本日10月3日(金) 発売!
🔗 商品情報はこちらhttps://t.co/nPrqaPk34U#九龍城砦に集え #自宅が九龍城砦に pic.twitter.com/FJ0DgIiFU5
ブルーレイディスクは見事に日本語版ロゴ駆逐されておりますし。一応ブルーレイのケースの背表紙には表記ありますが、虹色ではないです。
原題は『九龍城寨之圍城』、英題は『Twilight of the Warriors: Walled In』です。どっちも惚れ惚れするほどカッコいい。何にせよトワイライトの文字は英語じゃなきゃ許されないだろ……。そもそもオブザが省略されているのもなんなんだ……。
話が盛大に逸れました。つまり何を申したいかと言いますと、今回紹介する本作のタイトルは果てしなく悪い例です。アカデミー賞獲った『罪人たち』みたいなタイトルつけるんじゃないでございますよ! 原題活かしてよ!!
映画『隣人たち』の感想です。
簡単あらすじ
※上記は、筆者チネローテル大家によるオリジナルのあらすじです※
Filmarks短評
映画『隣人たち』のレビューを書きました! https://t.co/Lh5IWxUQ85 #Filmarks #映画
— チネローテル大家 (@cinerotel) 2026年7月25日
そこまでする❓
評価:★★★★(星4)
ネタバレなし感想
■全部おもてたんと違う
本作を観たきっかけは、時間が空いていたからです。
タイトルを観て、一瞬『罪人たち』の再上映かと誤解した後にどうやら違う映画らしいと気づき公式サイトを拝見。

ははあなるほど、これは隣人関係トラブルを描いた女性たちのサスペンススリラー的な映画なのかと思い至り、他にもいろんな隣人が出てくるのであろうと思いつつ、そういう映画は好きでございますから楽しみに映画館に赴いたわけです。
そこで渡されたのがこの入場者特典。
꧁入場者プレゼント꧂
— 映画『隣人たち』7/24公開 (@rinjin724_movie) 2026年7月21日
60年代ファッション満載👗✨
「隣人たち」スクラップブック風カード
🌹7/24(金)〜配布決定🌹
※なくなり次第終了となります。#映画隣人たち 𝟕.𝟐𝟒🎬 pic.twitter.com/BpKSDvRzuE
おお……?
おお……まあ……あれかな? 崩壊する前のお洒落な日々を切り取ったデザインなのかな? 最初は明るくてあとで落とすみたいなことですね、意外とポップな作風なのかも? なるほど納得いたしました! としまって本作を鑑賞し……
鑑賞後頭を抱えましたよ。
隣人「たち」でもないし、こんな特典配るべきな作品じゃ微塵もないし!
全然ポップじゃなくて、むしろ超ド重映画だよ!!
……面白かったけどさァ!!
そんな作品です。思ってたのと本当に全然違った。そもそも私は公式サイトのあらすじすらまともに読んでいなかったので、まさか息子の死に苦しむ母親が悲しみを乗り越えようと足掻き、そんな母親の隣人である女性が彼女に寄り添おうとして……的な方向性の作品とは微塵も思っていなくて……。ま、まあ一応二人でも隣人「たち」ではあるかもしれませんが……。
このタイトルと入場者特典からは想定できないですよ。そもそも映画鑑賞中に原題が出た時嫌な予感しかしませんでしたからね。全然違うタイトルですからね。原題ですか?
原題:MOTHERS INSTINCT(母親の本能)
どんな判断だよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!! これをどうこねくり回したら『隣人たち』なんてオシャ・はやり載せ・タイトルにしちゃうんだよ!!!!!!!!! そもそももう『罪人たち』は上映終了してるでしょ!!!!!!!1 ジャンルも違うでしょう!!! わっかんないよほんとうに!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
という叫びをどうにかとどめながら劇場を後にしました(『罪人たち』を意識しているのでは説は個人の感想です。偶然の被りかもしれない。偶然であってくれ)。
とはいえ、事前に私も何も知らずに鑑賞しましたからね、知っていればこんな気持にはならずに済んだのかもしれませんし。予告見てみますか。
……やっぱりこの内容でタイトル『隣人たち』はおかしくないスか?
ちなみに予告はキャッチーさが出ていますが、本編は割ともっと重いですよ。単純な話ではございませんゆえに。
入場者特典はあれか、『プラダを着た悪魔2』と間違えたのかもしれない。アン・ハサウェイ氏主演だし。いや、まあ、考えてみれば確かにお洒落な格好はされてたけどそんなん気になる話運びじゃなさすぎてなあ。
■演技派! 巧みな物語運び!
主演二人の演技が素晴らしい!
見ててずっと不安になれるので良いです。リアリティ。ただ真に迫るものがありすぎてかなりズッシリきます。重いです。そりゃあ、人の死というのは本来重いものでございますが、フィクションにおいては軽く扱われることも少なくありません。
ですので、本作は久々に「人の死が、生きている人間に与える強い影響」を意識する一本だったなあと感じました。特に亡くなるのがお子さんだと尚のこと。子どもはフィクションにおいては(道中どんなにひどい目に遭ったとしても最終的には)守られがちのため、改めてショッキングでした。
しかも事故の内容がこれまた……辛いよなあ。本作はこの絶妙な辛さとかイヤさを上手く描いています。冗長になりがちなテーマというか方向性なのに、本作は退屈する場面がほぼない。とにかく上手い映画です。後半に行くにつれて「もう終わってくれッッ……」という気持ちにはなりましたが。
あ、今思い返してみたのですが、鑑賞しているときの終盤あたりの気持ちが『オブセッション 災愛』にちょっと近かったです。あの、もう終わりにしてくれませんかそろそろ? ホントしんどいんで? みたいな……。
ネタバレあり感想
ご覧になる際はご注意ください。
そんなオチなの……
わっかんないよッ 良かったのか悪かったのかなんてッ
本作はアリスの「被害妄想」を主軸に物語が作られています。いえ、もっと言えば作られているように「見せられていた」のかもしれません。どこまでセリーヌが意図的にやっていたのかは分かりませんが、最終的にセリーヌはアリスの息子であるテオを自らのものとします。
うっそでしょ、と私は頭を抱えておりました。
いえ、予想はしてなかったとは言いません。言いませんが、まさかそんなオチになるとは……。本作において、アリスは悪者のように描かれていましたし、テオもどこかアリスよりセリーヌの方を好いているようにすら見えていました。見せられていたのかもしれませんが。だから予感はありました。テオはアリスではなく、セリーヌが母親のほうが幸せなのではないかという結論に落ち着く可能性があるかもしれない、と。
明らかにセリーヌの方が、テオとの会話が巧いんですよね。これについてはセリーヌの息子が健在だった時から見えており、アリスもその部分に劣等感を覚えていた節があるような描写が見受けられました。自分は母親として完璧なのかどうか、テオに対して厳しく当たりすぎなのではないか等と悩んでいた様子はありましたし。
だからとはいえ、アリスには夫もいますしセリーヌにも夫がいます。テオを手に入れようにも壁ばかりですし、一体どうするのだろうなあ、さすがにそんな展開は杞憂かと考えていたのですがここでまさかのクロロホルムを活用したほぼ皆殺しルートが炸裂。この展開はさすがにズッコケました。んなアホな! 今まで女性同士の複雑な感情(嫉妬、劣等感、悲壮感、疑い等……)をリアルに描いていた本作が急にそんなフィクションド真ん中のアイテムを登場させるなんて!
ご存知のかたも多いかと思われますが、クロロホルムの気絶はフィクション・ステキ・アイテムでございます。つまるところお約束というやつです。急に火サスみたいなことをすな。終盤が一気にフィクションめくの謎すぎて逆に笑ってしまいましたね。引きつった笑い。
このあたりはもしかしてセリーヌの夢なのだろうか……。
テオは、少なくとも最後の場面ではなんだかんだ幸せそうでしたがどうなんでしょうね。というかアレルギーアイテムを気軽に置かないでくださいキッチンに。怖いよ。
本能か、フレネミーか
母親の本能、となると「息子が欲しい」ということなのか、あるいは「息子を守らなくては」なのか。その息子は血の繋がらない息子だとしても。
それとも、同じような境遇にあった親友が妬ましくて羨ましくて、壊したくて仕方がなくなったのか。私にはハッキリとは分かりませんでした。
分かりませんでしたがなんとなく後者だったんじゃないかなあとも思いました。あの二人はずっと絶妙なバランスで親友をやっていて、「夫」「息子」「裕福」という大事な要素が揃っていたから良き隣人でいられた、良き親友でいられた。
彼女たちを親友たらしめていたのは、このバランスあってこそだったのだろうなあと。でも結局人間関係ってそういうものなのかもしれません。明らかな差の間に、なかなか親しい関係性は生まれづらいものです。もちろんありえないとは申しませんが。
こういう難しさとかバランスみたいなものを上手く描いていた名作でした。ラストのギアのかかり方はヘンでしたけど!
映画『隣人たち』の感想でした。
それはそうと、隣人同士で合鍵持ってるのもちょっと怖くない?
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