チネローテル 映画感想ブログ

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【映画感想】ザ・クロウ(ネタバレ有)_尖っているかと思いきや結構無難な出来

皆さんは厨二病に罹患したことがありますか?

厨二病はいわゆる、スカした中学生というやつでございます*1。自分は他のヤツとは違う、自分は特別なんだ、そんな根拠なき自信を抱き奇行を繰り返す……私はまさしくその類の行動をさんざやらかしました。もちろん真っ黒のロングコートだって買いましたし、シンクのマフラーだって風になびかせていましたし。スパイごっこだってソロでするようなやつでございます。当時のハンドルネームは<ヤタガラス>でした。あら~それは孤立するのも当然です。

今はその頃の症状はだいぶ落ち着いたものの、やはりロマンは感じてしまいます。真っ黒大好き。友人曰く私に黒は全く似合わないようですが。なぜ。

というわけで本作もそんな厨二病を感じさせるようなイカした予告にニッコリしてしまったのですが、鑑賞してみたら思いの外ぶっ飛んでおらずにおやと首を傾げた次第でございます。

 

映画『ザ・クロウ』の感想です。

簡単あらすじ

かつて自らの無力さに打ちひしがれ、孤独に生きる青年エリック。彼は麻薬の更生施設でエネルギッシュな女性・シェリーと出会う。シェリーは何者かに追われており、二人は更生施設から脱出する。彼らはほんの僅かの交流の中で不思議と強く惹かれ合い、溺れるような愛を抱えながら共に生きていく。しかし幸せな日々は続かず、ある時シェリーを追っていた人物の手で二人は殺されてしまう。けれどエリックは廃墟の駅で目覚め、謎の男に導かれ復讐のため蘇る――

※上記は、筆者チネローテル大家によるオリジナルのあらすじです※

Filmarks短評

評価:★★★★(星4)
※R15+指定にしては、過激に見せ過ぎないグロ描写あり
 リブート元未鑑賞

 

ネタバレなし感想

■雰囲気抜群、主演らのビジュアル抜群

作品に流れる雰囲気、ヨシ! 詳細はネタバレに逃がしますが、特にあの廃墟の駅が最高ですね。
そして本作の最も目を引く場面であろう、主人公エリックのビジュアル。このタトゥーをバッチバチに入れた肉体が美しい。アクションシーンも良かったですね~。ヒロインのシェリーも非常に魅力的です。ただ後述する通り、性格部分の描写はあまりないのであくまでビジュアル依存における魅力度が高いという話になってしまうのですが。

 

■ストーリーやキャラの魅力はあんまりない

本作のストーリー自体は非常にシンプルで、かつキャラクターについてもそこまで深く掘り下げられることはありません。そこはちょっと物足りなかったかな。主人公たちに関してはビジュアルがイカしているのでそれだけでだいぶよいのですが、悪役が本当によく分からなかったので勿体ない。

 

ネタバレあり感想

注意
ここから先は、映画『ザ・クロウ』のネタバレが含まれます。
ご覧になる際はご注意ください。

 

 

 

悪魔モノなのか?

本作の黒幕は悪魔に善人の魂を引き渡して不死を手に入れている男です。

なるほど? わからない。あと一応本作のヒキの一つである、「黒幕の男が悪魔の声を使ってシェリーに犯罪行為をさせた」という動画ですが、あれの拡散を必要以上に恐れる理由がさっぱり分かりませんでしたね。あの動画だけでは正直一番被害被るのはシェリーですし、仮に黒幕がやらせたのだということが伝わったとしてもフェイクだろとか合成だろとかで終わってしまう気がしましたし……。あと不死をそこまで求める理由もまたよく分からずじまいでした。結構あくどいことをやっている以上、その辺りはしっかり話がほしかったのですが。

 

エリックはいい子ちゃんなのか?

シェリーが人を傷つける(もしかして殺している?)動画を見て、彼女への愛を疑ってしまう場面で割とわけがわからなくなりました。エリック的に前科持ちってNGですか? というか、黒幕の男になにか囁かれているのも知っていて、かつ自分が特殊な力で蘇っている状況もわかっているのに即シェリーを疑うのもなんなんだ!?

そもそもエリックはまあまあ犯罪歴あるのかなと思ったのですが薬物だけなのか? 結局シェリーのやったことがふわっとしているのもちょっと勿体なかったですね。見るからにグロテスクな傷つけ方法を披露したってよかったのに。R15+を活かしてほしい!

エリックはいいコすぎたのかもしれない。そんなことあるか? ちょっとチグハグでしたね。ここはシェリーへの愛を貫いてほしかったなあ。魂を売ると言わせたいがための舞台装置感が否めず。

 

アクションは、理性的

オペラが公演されている劇場でのアクションはかなり好きでした。というかここが話のピークでしたね。謎の日本刀。オペラの楽曲をバックにアクションをするのはやはり『キングスマン』などもそうですが映えますね。

ただその一方でこのアクションも予想以上にぶっ飛んでいるわけではなく。いえ、確かにグロテスクな場面はあったのですが、鑑賞者の精神をかき乱すようなグロさって本作結構少なめなのですよね。あくまでエンタメ・グロテスクに振っている感じ。エンタメ・グロテスクって何?

車に轢かれるシーンとかは痛そうでしたけど、本作のグロシーンは全体的に理性を感じました。もっと痛そうにはしないのだなあという。好みの問題かもしれませんが、だいぶ物足りなさを感じました。

 

おしゃれな三途の川

本作はツッコミどころを探せばいくらでも出てしまうのですが、それでも好きな部分が多くて、加点形式で「良い作品だな~」となっているタイプです。というかこの作風で細かいこと気にするのも違うかなと感じておりますので。

あの廃墟の駅が凄く良かったです。今風の三途の川だ! 確かに線路も川も似たようなものかもしれない。問題は渡守がいなさそうなところですがね。謎のおじさまもいらっしゃいましたが、あの方も黒幕とかと似たような方向性の存在なのだろうなあ。

あとカラスがほぼガイド役以外の何者でもなくて逆に面白かったです。エリックは今後どうしていくのだろうなあ。言うほど地獄にはいなさそうだったけれど、今だけかな。

 

 

映画『ザ・クロウ』の感想でした。

もっと狂って! 創作だからこそ! 狂ったものが観たいのだから!

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*1:諸説あり。あくまで筆者の認識を記載